公開 : 2020/04/19 : 2022/06/05
スタイリッシュで安全性の高いシステムヘルメット6選
どんなタイプのヘルメットでもメリットもあればデメリットもあると思います。
例えば、フルフェイスは安全でいいけど蒸れて苦しい時にすぐ脱げない、だとか、
ジェットヘルメットはかぶるのは楽だけど、走行風が辛いし安全性も心配。など。
しかし、そんな二つのいいとこ取りをしたようなヘルメットがあります。
それがシステムヘルメットです。
フルフェイスと同じように頭部を全面で守りつつ、
あごの部分がワンタッチで上まで上げられることで、すぐに空気を取り込んだり、視界を広げることが可能。
また、インナーバイザーを装着していて、クリアバイザーでも日差しが防げたりなどと、
高機能なヘルメットになっています。
そんなシステムヘルメットですが、デメリットとしては、
「重量が重め」「フルフェイスに比べるとちょっとダサい…」「安価なものは特に危険」などかなと思います。
システムヘルメットはパーツの点数が多いことで、
どうしても歪な形になりやすかったり、外装が大きくなりがちです。
重量の問題はしょうがないですね。。。
そこで今回は、ちょっとダサくなってしまいがちなシステムヘルメットの中でも、
なるべくスタイリッシュで安全性の高いモデルを選定してみました。
安全性の基準としては、JIS規格、DOT規格、ECE規格など、
国が定めている規格に合格しているものに限定しています。
ちなみにシステムヘルメットの定義は広そうなのですが、
今回は以下の条件のものを選定しました。
- あごの部分が上に上がるフリップアップタイプ
- インナーバイザーがついている(1モデルをのぞく…)
目次
スタイリッシュで安全性の高いシステムヘルメット6選
SHOEI(ショーエイ)
NEOTEC II(ネオテックツー)
出典:SHOEI
参考価格:59,000円〜77,000円(税込)
※ネット価格から公式価格までを参考
パッと見、普通のフルフェイスに見えるくらいシャープで自然なスタイリングのNEOTEC Ⅱ。
カラーリングは白、灰色、黒など単色モノトーンカラーを中心に展開。また、グラフィックモデルも多く展開されており、これがまた良い感じ。
スポーティでありつつも、シックな感じがあるものもあり、街乗りの普段着でも合わせやすいデザインではないかなと感じています。
例えばバリバリレーシングでカラフルなフルフェイスヘルメットのグラフィックデザインだと、どうしても派手なツナギとの相性でデザインされている側面もあり、普段着で装着してしまうと浮いてしまうこともありますよね。
出典:SHOEI
また、ともかく高機能なところが目立ちます。
初代NEOTECから進化したベンチレーションは1.7倍に増えており、
インナーバイザーは欧州のサングラス規格EN1836に匹敵し日差しを防いでくれるとのこと。
チンカーテンは標準装備であり、”ノイズアイソレーター”と呼ばれる顎紐周りの隙間を埋めるような素材も装備。さらにシールドと本体の気密性にもこだわっていることからも、
風の侵入はかなり防がれていると思われ、静音性能はかなり高いのではないでしょうか。
出典:SHOEI
そしてSENAと共同開発された専用のインカム「SRL/SRL2」を、ヘルメットサイドにある窪みに取り付けることができ、一般的に出っ張りが出てしまうインカムの問題も解消し、すっきりとしたスタイリングを維持することも可能です。
HJC(エイチジェイシー)
IS-MAX Ⅱ(アイエスマックスツー)
出典:RSタイチ
参考価格:17,000円〜27,500円(税込)
※海外通販価格から公式価格までを参考
SG規格、JIS規格と安全規格をクリアしつつ、2万円代というコスパの良いシステムヘルメット。国内正規ではHJH151というモデルでグラフィックカラーのみ3種類で展開されています。
こちらも一見、フルフェイスとの違いはほとんどわからず、特にあごまわりなどはシャープになっていてコンパクトなスタイリングです。
どちらかというとレーシングな印象の強いデザインになっており、スポーツバイクと合わせやすそうですね。
出典:RSタイチ
同じシステムヘルメットの上位モデルとしてRPHA90があり、こちらの方が落ち着いたデザインなのですが、値段が約2倍します。
安全規格はどちらも変わらずだし、ネット上の情報ではこれといった性能の違いがわかりにくいのですが、これだけ値段差があるため、静音性やベンチレーションなどで差が出ているのかもしれません。
とはいえこの価格帯は魅力ですので、システムヘルメットをまずは試してみたいという方にもオススメではないでしょうか。
ちなみにもう生産終了となりましたが、Y’S GEARのYJ-19 ZENITHはOEM品で同じものだったようです。
Kabuto(カブト)
IBUKI(イブキ)
出典:Kabuto
参考価格:36,000円〜51,700円(税込)
※ネット価格から公式価格までを参考
パールホワイト、ブラックメタリック、フラットブラックの3色展開のすごくシンプルなモデル。
外観からは目立たないですが、空力性能に力を入れており、フルフェイスと同等の性能を確保しているとのこと。長めに垂れたあごの部分はそのためでしょうか?
長距離ツーリングでの疲労軽減に効果が高そうです。「MOFF®」という消臭効果の高いあごひもを使用しているのも特徴的。
出典:Kabuto
特に背面から見ると、エアロフォルムが強調されており、スポーティな印象ですね。
とはいえ他のモデルと比べるとかなりシンプルな印象ですので、どんなタイプのバイクにも似合いそうです。
ただこの価格を出せば他のシステムヘルメットもほぼ視野に入るため、少し決め手には欠けるかも…
SIMPSON(シンプソン)
Darksome(ダークサム)
出典:SIMPSON
参考価格:39,000円〜54,000円(税込)
※海外通販価格から公式価格までを参考
あまりイメージになかったのですが、SIMPSONからもシステムヘルメットが展開されています。得意とする攻撃的なスタイリングをキープしつつ、ダブルバイザー、フリップアップと高機能が追加されているのがうれしいですね。ECE 22.05の安全規格も取得済み。
アメリカンバイクはもちろん、ストリートファイターにも似合いそうです。
なにより他のブランドには無いスタイリングなため、こういうの探している人にはこれもう一択でしょう。
白黒グレーの単色モデルから、得意のカーボンモデルもあります。
残念ながら日本正規販売はないのですが、
並行輸入品をネット通販で買うか、海外通販サイトを利用することで手に入れることができます。アメリカ本国のサイトにもラインナップがなく、ヨーロッパサイトのみの掲載だったため、システムヘルメットはやっぱりヨーロッパで人気なんでしょうね。
AGV(エージーブイ)
Compact ST(コンパクトエスティー)
出典:FC-Moto
参考価格:22,000円〜32,000円(税込)
※海外通販価格から公式価格までを参考
リーズナブルなシステムヘルメットは実はAGVからも展開されています。
フルフェイスモデルのK1に似たスタイリングで、シンプルかつコンパクト。
AGVらしい尖ったあごも健在です。
スポーティでシンプルなスタイリングなため、スーパースポーツ、ネイキッド、ストリートファイターなど、スポーツバイク全般に似合いそうですね。アドベンチャーでもいけそう。
残念ながらこちらも日本正規には入ってきていないため、購入は並行輸入か海外通販となります。
ただ、ECE 22.05の安全規格も取得しているし、ダブルバイザー&フリップアップで機能面もバッチリだし、価格も2万円代前半からと手に取りやすく、かなり魅力的なモデルです。
知名度は低そうですが、普通に流通してたら結構人気が出ていたのでは?とも思えてしまいます。
出典:FC-Moto
現在のところ、日本正規で展開されているシステムヘルメットは”SPORTMODULAR”という上位モデルになります。カーボンを使用しているため軽くて高機能なのですが、それゆえ10万近くと非常に高額であり、購入するには中々勇気がいるのではないかと。。。。
ROOF(ルーフ)
BOXER V8(ボクサーブイエイト)
出典:FC-Moto
参考価格:35,000円〜70,000円(税込)
※国内ネット価格から海外通販価格までを参考
ROOFはフランスのヘルメットメーカー。
このモデル、今回の選定基準にしたインナーバイザーはついていないのですが、独特のスタイルだし、使い方が面白いため例外として選定しました。
何よりこの戦闘機パイロットのようなスタイルがカッコいいですね。カフェレーサーとかネオクラッシックバイクに似合いそう。ECE 22.05の安全規格も取得。
あご部分とシールド部分が独立して稼働するようになっており、フリップアップで使用したい場合は、顎が後頭部部分までがっつり移動して固定するタイプになります。ECE 22.05の安全規格も取得。
他のシステムヘルメットは、フルフェイスに近い性能がありますが、
このモデルはどちらかというとジェットヘルメットに近いタイプと言えそう。
動画などを見ていると気密性は低そうなので、性能面では劣るかもしれませんね。
安価なシステムヘルメットには注意したい
これはヘルメット全体に対して言えることですが、
安価なシステムヘルメットには特に注意した方がいいと思います。
システムヘルメットは構成されるパーツが多く可動域が広いという特性上、フルフェイスに比べると安全性は劣ると言われています。
個人的には、パーツが多いということで、普通に考えればコストも上がるはずだし、
安い商品ほど、安全性が犠牲にされている範囲が大きいと考えています。
特にインターネットで購入する場合は、注意が必要です。
今回紹介したように、製造しているのが著名なブランドであり、国の安全企画に通っているものは安心できますが、無名ブランドのものはよく調べなければいけません。
例えば、よく表示されるランキングサイトなどでは、普通に1万円以下のシステムヘルメットが安全性が高いなどといって紹介されていますが、よく調べるとどの規格も通っていなかったりする場合もあり、結局安全性の低い商品である可能性が高いです。
こういった誤解を招くような記事がよく表示されてしまうような状況ですので、特に注意して選定してもらうことを強くお勧めします。
安全の目安としてはやはり国の規格に通過しているものにすると、価格は2万円以上になるかと思います。
システムヘルメットを選ぶ場合はこういった条件にあうものを選んでおきたいですね。
書いてる人
サイト管理人「パタロウ」。
プロを目指すほど小さいころから車好き。30過ぎてバイクにハマる。
バイクライフ・カーライフを支援する情報を発信しています。
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